ITパスポート試験
令和7年 第5問
問5
A社ではB商品の仕入れと販売を行っている。ある期のB商品の仕入単価は期首から上昇し続け、期末が最も高くなった。当該期の売上原価を「期首棚卸高+当期商品仕入高−期末棚卸高」で計算するとき、期末棚卸高の計算に期末の仕入単価を用いると、B商品の期末棚卸高及び売上原価は、期中の仕入単価の平均値を用いる場合に比べてどのようになるか。
期末棚卸高、売上原価ともに上がる | |
期末棚卸高、売上原価ともに変わらない | |
期末棚卸高は上がり、売上原価は下がる | |
期末棚卸高は下がり、売上原価は上がる |
(令和7年 ITパスポート試験 第5問 ストラテジ系/企業活動)
解説
(ウ)期末棚卸高は上がり、売上原価は下がる
この問題の正解率:53.8%(高い)
この問題の正解率:53.8%(高い)
【前提】
仕入単価が期首から期末にかけて上昇(=インフレ状況)
棚卸資産の評価方法
期末の仕入単価を使う:最終仕入原価法
期中の仕入単価の平均値を使う:平均法
【各評価方法の特徴】
最終仕入原価法
期末の棚卸資産(在庫)は最も高い期末単価で評価される。
平均法
期中で仕入れた単価の平均値で在庫評価される。
【結果の比較】
期末棚卸高
期末単価(最終仕入原価)は平均値より高いので、最終仕入原価法のほうが棚卸高は高くなる。
売上原価
売上原価=期首棚卸高+仕入高−期末棚卸高
→ 期末棚卸高が高いと売上原価は低くなる

【用語の説明】
最終仕入原価法:期末在庫を期末時点での仕入単価で評価する方法。
平均法:期中の仕入単価の平均値で在庫を評価する方法。
売上原価:
販売した商品の取得原価のこと。
売上原価=期首棚卸高+当期商品仕入高−期末棚卸高
【間違いやすいポイント】
「インフレ(仕入単価が上昇)」という状況を見落とし、パターンを逆に解釈してしまうことがある。
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