ITパスポート試験
令和7年 第43問
問43
営業部門の営業員が出張する際の出張旅費の手続に関して、組織間でけん制を日常的に実施している状況の記述として、最も適切なものはどれか。
営業員が出張後に経理部門に提出した旅費精算の書類と証票類について、経理担当者が適切な内容であることを審査し、経理課長が承認する。 | |
営業員が出張後に旅費の精算を行い、上長が承認を行う。経理部門では承認済みであるので支払を行う。 | |
営業員は出張の事前申請を行って上長の承認を得た後に、切符や宿泊施設の手配を旅行会社に依頼する。 | |
会計年度における営業部門の旅費精算の書類と証票類から、監査人がサンプリングして、営業員の処理内容の適切性を確認する。 |
(令和7年 ITパスポート試験 第43問 マネジメント系/システム監査)
解説
(ア)営業員が出張後に経理部門に提出した旅費精算の書類と証票類について、経理担当者が適切な内容であることを審査し、経理課長が承認する。
この問題の正解率:65.3%(高い)
この問題の正解率:65.3%(高い)
この問題は、「組織間でけん制(牽制)」が日常的に実施されている状況、すなわち「職務分掌」や「ダブルチェック」による不正やミスの防止が働いているケースを問うものです。
- (ア) は、正解です。営業部門が精算し、経理部門という“別組織”が日常的に内容を審査・承認することで牽制が働いています。 組織横断でダブルチェックがなされているので、けん制の仕組みが日常的に機能している状況です。
- (イ) は、上司の承認はありますが、経理部門は形式的に処理するだけで、日常的なけん制にはなっていません。
- (ウ) は、事前申請や手配の流れの説明であり、部門間のけん制を日常的に示すものではありません。
- (エ) 監査は定期的・臨時的なチェックです。日常的なけん制(業務牽制)ではありません。

【用語の説明】
けん制(牽制):
職務分掌や部門間の分離によって、相互にチェック・抑制し合い、不正や誤りを防ぐ内部統制の仕組み。日常的な業務の中で継続的に実施されます。
【間違いやすいポイント】
監査や定期的チェックは“日常的”なけん制ではない点に注意。
上司による承認は部門内のチェックに過ぎず、組織間(例:営業部と経理部)でのチェックが“けん制”の本質です。
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