ITパスポート試験
令和2年 第26問
問26
全国に複数の支社をもつ大企業のA社は、大規模災害によって本社建物の全壊を想定したBCPを立案した。BCPの目的に照らし、A社のBCPとして、最も適切なものはどれか。
被災後に発生する火事による被害を防ぐために、カーテンなどの燃えやすいものを防炎品に取り替え、定期的な防火設備の点検を計画する。 | |
被災時に本社からの指示に対して迅速に対応するために、全支社の業務を停止して、本社から指示があるまで全社員を待機させる手順を整備する。 | |
被災時にも事業を継続するために、本社機能を代替する支社を規定し、限られた状況で対応すべき重要な業務に絞り、その業務の実施手順を整備する。 | |
毎年の予算に本社建物への保険料を組み込み、被災前の本社建物と同規模の建物への移転に備える。 |
(令和2年 ITパスポート試験 第26問 ストラテジ系/企業活動)
解説
(ウ)被災時にも事業を継続するために、本社機能を代替する支社を規定し、限られた状況で対応すべき重要な業務に絞り、その業務の実施手順を整備する。
この問題の正解率:32.5%(普通)
この問題の正解率:32.5%(普通)
BCPとは、Business Continuity Planの略で、事業継続計画のことです。大規模災害などの緊急事態が発生した場合でも、事業を継続するための計画です。
A社は、全国に複数の支社をもつ大企業であるため、本社建物が全壊した場合でも、事業を継続するためには、本社機能を代替できる支社を規定し、限られた状況で対応すべき重要な業務に絞って、その業務の実施手順を整備する必要があります。
- ア は、被災後の二次被害を防止するための対策であり、BCPの目的を直接的に達成するものではありません。
- イ は、本社からの指示を迅速に受けるためには有効な対策ですが、BCPの目的である事業継続を実現するためには、本社からの指示を待つだけでなく、自律的に行動できる体制を整えることも重要です。
- ウ は、適切です。
- エ は、被災後の本社機能の復旧に備える対策であり、BCPの目的を実現するためには有効な手段ですが、事業継続のためには、復旧までの期間も事業を継続できる体制を整えることも重要です。
BCP の目的は、以下の通りです。
・事業の継続を図り、企業の社会的責任を果たす
・従業員の安全と安心を確保する
・社会経済活動の維持に貢献する
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